Shopifyは数百万のマーチャントや企業のコマース運営をサポートしています。製品データ、顧客情報、運用タスクを単一の強力なソリューションに集約し、オンラインマーケットプレイスからソーシャルメディアまで、人々がスクロールし、検索し、買い物するあらゆる場所で無制限のオムニチャネル接続性を提供するShopifyは、顧客が複雑で高くつく独自の技術的オーバーヘッドを発生させずに小売ビジネスをうまく管理するための必須ツールを提供しています。
完全なビジネス管理エコシステムであるShopifyプラットフォームは、商品調達、販売と在庫追跡、決済処理、出荷からカスタマーアカウント管理、マーケティング、レポート作成まで、すべてをサポートします。顧客に高い柔軟性を提供するため、Shopifyアプリストアには13,000以上のサー ドパーティアプリケーションがあります。
175か国以上で利用可能なShopifyは、販売プロセスの遅延や複雑さはたとえわずかでも機会損失につながるという前提で事業運営しています。Shopifyは世界的な急成長を前に、潜在的遅延を回避し、買い手と売り手が可能な限りパーソナルでスムーズな商取引ができるよう保証するために、以下を実現する技術提携を模索しました:
「私たちは、スタートアップ企業からフォーチュン500企業までのビジネス拡大を支援する単一プラットフォームソリューションの開発者として、Shopifyを通じた売り買いをユーザーが考える必要がないほど簡単にすることを目指しています。」と、Shopifyのデベロッパープロダクティビティ担当バイスプレジデントDuncan Davidson氏は言います。「つまり、読み込みの遅延もセキュリティアラートもページのタイムアウトもなく、ユーザーが購入ボタンをクリックした瞬間に欲しいものを手に入れられるようにしたいのです。」
同じ志をもってセキュリティ、接続、カスタマーエクスペリエンスの向上を支援してくれるソリューションパートナーをShopifyが探し始めたとき、求めていた技術的専門知識と世界的リーチを提供できたのはCloudflareだけでした。 「Cloudflareは、グローバルインターネットの広大な部分にわたる接続性の代名詞であり、Shopifyも世界のオンラインコマースのかなりの部分を推進しています。パートナーシップをイメージしやすかったのです。Cloudflareと当社は同じ世界規模で事業展開しており、企業として同様の課題に直面してきました。」(Davidson氏)
このように共通の背景を持つことが、Cloudflareへ移行する最終的な決め手となりました。企業文化が似ていたことから、Shopifyのチームは、Cloudflareによって開発チームのリソースが解放され、得意分野であるコマースサービスの革新、改善、拡張に集中できるようになると確信しました。
「ShopifyもCloudflareもエンジニアリングファーストの企業で、当社が製品に注ぐのと同じ情熱をインフラストラクチャに注いでいるパートナーを持てたことは素晴らしいことです。」と、Shopifyのインフラストラクチャー担当バイスプレジデントMattie Toia氏は言います。「エンジニア魂の共有は、Cloudflareが提供する機能と同じくらい重要なのです。」
グローバルフットプリントと顧客基盤が急速に拡大していたShopifyでは、セキュリティが最優先事項でした。脆弱性を減らし、顧客のアプリケーションを保護し、自動攻撃の増加を抑え込むために、同社はCloudflareのアプリケーションセキュリティ とパフォーマンスのソリューション、具体的にはCloudflare WAF、Bot Management、Gateway、DDoS Protectionを導入しました。Cloudflareをオンにしたとたん、Shopifyは効果を実感しました。
「ボット、データスクレイピング、クレデンシャルハーベスティング、 DDoS攻撃が進化し続ける中、Cloudflareのおかげで、当社は侵入する脅威を軽減し、数百万ものストアフロントを保護することができ、お客様は中断なく取引を完了できます。」(Davidson氏)「Cloudflareは正しい選択でした。現在、Cloudflareのサポートにより、それぞれ独自のリスクプロファイルを持つ175か国以上で、安全に事業を展開しています。」
Shopifyは世界中の顧客サイトをCloudflareで保護しており、巧妙な自動攻撃が危害を加える前に発見して逸らし、社内開発のセキュリティスイートで実現が難しかったレベルのセキュリティを維持しています。
「以前使っていたセキュリティソリューションは、高度で拡張性の高いものではなく、保守も容易ではありませんでした。」と、Toia氏は言います。「Cloudflareでアプリケーションセキュリティを自動化したおかげで、現在のレベルまで拡張し、着信ボットトラフィックの進化トレンドを把握して対応するのに費やしていたであろう時間、費用、エンジニアリング労力を節約できています。」
社内開発のセキュリティソリューションの保守に伴う管理と開発の負担が軽減されるだけでなく、Cloudflareならセキュリティが常 時最新の状態に保たれると、Shopifyは確信しています。
「自動攻撃の阻止にCloudflareのボット防止ツールを使っていますが、素晴らしい効果が出ています。」とToia氏。「脅威の強度は年々上がっていますが、Cloudflareはアップデートや機能リリースが定期的にあり、複雑な脅威が新たに発生しても都度軽減することができます。」
Cloudflareのルールセットエンジンを使ったCloudflare WAF、Bot Management、DDoS Protection、Gatewayも、常に進化し柔軟でインテリジェントで高度な設定が可能なセキュリティ機能をShopifyに提供しています。これらの機能の中でShopifyにとって特に重要なのは、セキュリティの変更が本番環境に適用される前にその影響をプレビューできるログオンリールールです。
ShopifyチームはCloudflareのボットスコアを使って、特定のボットやボットグループを迅速に識別し、分類することができます。この強化されたインテリジェンスにより、Shopifyはどの自動トラフィックが顧客サイトにアクセスして対話できるかを制御し、望ましいボットを通過させて悪意あるアクティビティを無害化することができます。独自のセキュリティニーズを持つ数百万の国際コマースビジネスの運営を支えるShopifyにとっては、この情報は必須です。
「受信トラフィックが実際に何をするのかを理解することは、特にコマース関連の自動トラフィックを通す決定をする際に極めて重要です。一元化されたダッシュボードで、Cloudflareがトラフィックの優先順位付けとお客様の保護を正しく行っているのがわかります。」(Toia氏)
Cloudflareはグローバルネットワーク上のすべてを綿密にログに記録し、追跡しており、Shopifyは顧客のトラフィックをより明確に把握して、重要なビジネス上の意思決定を下すことができます。
「Cloudflareは、これまで使ったことのある他のどのプラットフォームとも違い、実用的なデータを提供してくれます。データは、当社が顧客とプラットフォームの成長と保護を考える際に欠かせないものになっています。」(Toia氏)
Cloudflare導入当初から、ShopifyはCloudflareのパフォーマンスサービス、具体的にはCloudflareのグローバルネットワークとCDNの力を活用して、インターネットとモバイルアプリケーションを高速化し、アプリケーションの可用性を確保し、世界中のユーザーと600万を超える顧客ドメインの間に高速で信頼性の高い接続を確立してきました。Shopifyは、Cloudflareを使って月間合計170ペタバイト以上のデータに相当する3兆4,000億件のリクエストをシームレスに処理し、季節的な需要に合わせて容易に拡張しています。
「Cloudflare を使えば、当社のサービスは世界中の誰からでも50ミリ秒以内で到達可能になります。だからこそ、どこの誰にとっても常にローカルに感じられる体験を構築できるのです。」とDavidson氏は言います。「その規模は驚異的というより他ありません。わずか数種のCloudflareサービスの利用から始めた当社ですが、今ではCloudflareスタックの大部分を採用しています。」
そのように厚みを増すCloudflareの技術スタックの一部としてShopifyが導入したのが、Cloudflare Developer Servicesです。具体的にはCloudflare WorkersとWorkers for Platform(Cloudflareのサーバーレスコンピューティングプラットフォーム)で、サービスをさらにパーソナライズし、どこででも(特に接続の問題のある地域)一貫した体験を提供することを可能にしています。Workersは、120か国以上、330都市にデータセンターを持つCloudflareのグローバルネットワークを活用して、Shopifyのショッピングカートや決済ゲートウェイなどのアプリケーションの作成、デプロイ、強化、拡張をサポートしています。Workersを使えば、追加のインフラストラクチャや設定なしに、これらのアプリケーションを顧客に近づけることができます。
「当社は、お客様のWebサイト上ですべてが迅速に行われるように、できるだけお客様の近くで決済処理を実行します。」とDavidson氏は述べています。「当社のサーバーまで往復するより遥かに速く、Cloudflareでお 客様とのインタラクションをローカライズすることで、すべてのトランザクションがパーソナライズされます。その結果として、買い手と売り手の双方にとってより良いeコマース体験が実現します。」
サードパーティベンダーの追加や一層の複雑化をせずに、顧客ストアフロントの高度カスタマイズのパフォーマンスを向上します。Workersは顧客サイトを強化するだけでなく、Shopifyの自社インフラストラクチャでも重要なアプリケーションを支えています。その最たるものがグローバルマーケティングWebサイトで、起動遅延を発生させず、アーキテクチャの変更や精緻な設定を行わずに世界各地にキャンペーンを展開できる即時拡張性と柔軟性が必要です。CloudflareとWorkersをエッジで使ってこれらのタスクを処理することで、Shopifyは時間とコストを節約し、それらを他のビジネス目標に充てることができるようになりました。
「Cloudflareとのパートナーシップの成功は簡素化が鍵でした。当社としては、複数のサプライヤーを使って複雑化するよりも、できれば一元的に制御できる信頼性の高い単一ベンダーを使いたい。これは、Cloudflare採用の決定に大きく関わった戦略であり、当社が現状にある理由です。Cloudflareを大いに活用するという決定は、会社の成長やニーズの変化に伴って定期的に再評価を行い、更新していきます。」
「Shopifyにとって真の課題は、複雑なテクノロジーをいかにたくさん使えるかではなく、その逆です。Cloudflareのおかげで、非常に複雑なものをシンプルに実現して拡張・保守で きる方法が見つかりました。」(Davidson氏)
Cloudflare活用のもう1つの例がSSL for SaaSです。ShopifyはCloudflareを使って、マーチャントWebサイトのオンボードと独自ドメインでの保護から複雑さを排除し、合理化しています。SSL for SaaSによって、ShopifyはCloudflare Webアプリケーションサービスを顧客と共有でき、CloudflareのすべてのメリットをShopifyの全顧客に広げ、SEOと発見可能性を向上させることができます。SSL for SaaSを使うことで、顧客のドメインとデータを迅速にプロビジョニングして保護することができます。新しい証明書をグローバルネットワーク全体にデプロイして、ブランドを印象付けるビジターエクスペリエンスとエンドツーエンドのHTTPSセキュリティを数分で確保します。
「Cloudflareを使えば、数百万のお客様を簡単に管理でき、トラフィックが当社のインフラに到達する前に接続の機能と安全性を確保できます。」とDavidson氏は言います。「シームレスです。買い手も売り手も、Cloudflareが不可欠なことを知ることもなくメリットを享受することができます。」
今後も、Shopifyはeコマースのさらなる改善に向けてCloudflareと協力していく計画です。
「Cloudflareは最も重要なパートナーの1つです。私たちは多くの課題を共に立ち向かってきました。同じように共に拡張し、構築し、信頼できるパートナーを他に見つけるのは極めて難しいでしょう。」(Davidson氏)
毎月3兆4,000億件(合計170ペタバイト以上)のリクエストをグローバルネットワークで処理
600万の顧客ドメインとストアフロントをDDoSやその他の自動攻撃から保護
SSLとDNSの証明書のプロビジョニング、およびエンドツーエンドのHTTPSにより、顧客のオンボーディングを効率化
決済サービスは、ユーザーの所在にかかわらず50ミリ秒以内で実行
“Shopifyにとって真の課題は、複雑なテクノロジーをいかにたくさん使えるかではなく、その逆です。Cloudflareのおかげで、非常に複雑なものをシンプルに実現して拡張・保守できる方法が見つかりました。”
Duncan Davidson氏
Shopify、デベロッパープロダクティビティ担当バイスプレジデント
“ShopifyもCloudflareもエンジニアリングファーストの企業で、当社が製品に注ぐのと同じ情熱をインフラストラクチャに注いでいるパートナーを持てたことは素晴らしいことです。エンジニア魂の共有は、Cloudflareが提供する機能と同じくらい重要なのです。”
Mattie Toia氏
Shopify、インフラストラクチャ担当バイスプレジデント